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理学療法部門
理学療法ってなに?
理学療法とは病気、けが、高齢、障害などによって運動機能が低下した状態にある人々に対し、運動機能の維持・改善を目的に運動、温熱、電気、水、光線などの物理的手段を用いて行われる治療法です。「理学療法士及び作業療法士法」第2条には「身体に障害のある者に対し、主としてその基本的動作能力の回復を図るため、治療体操その他の運動を行なわせ、及び電気刺激、マッサージ、温熱その他の物理的手段を加えることをいう」と定義されています。(公益社団公人 日本理学療法士協会HPより抜粋)
運動療法ってなに?
運動療法とは、身体の一部または全体を動かすことで症状の回復、運動機能の回復を促すことです。運動療法には関節可動域訓練や筋力増強訓練など部分的な運動、ラジオ体操などの体操や基本動作訓練などの全身的な運動があります。
理学療法訓練場⾯の⼀例
免荷式歩行器の導入
2021年11月に免荷式歩行器オールインワンを導入しました。
オールインワンは、立位が不安定な方でも行動範囲に制限を受けることなく、安全かつ快適に歩行を楽しむための歩行器です。バッテリー駆動の免荷式リフトによりワンタッチで免荷量を調整することができ、体型・トレーニングレベルを問わず幅広い方に活用できます。体力やバランスに不安があり転倒リスクの高い方、理学療法士と患者様の体格差があっても相性の良いリハビリテーション機器の一つです。
紹介動画では、免荷歩行器オールインワンを使用した歩行と、一般的な歩行訓練(理学療法士が徒手的な介助のみで杖を使用した歩行)を比較できます。また、転倒リスクが高く、免荷歩行器を使用中に膝がガクッと折れてしまった時に、スリングでサポートし転倒予防している姿もご覧いただけます。
物理療法ってなに?
物理療法とは、温熱、寒冷、電気、牽引(けんいん)などの「物理的なエネルギー」を⽤いて症状の改善、痛みの回復を促すものです。
教育体制
理学療法の質向上
Mission、Value、Vision、理学療法部⾨スローガンを明確に提⽰し、個⼈⽬標設定を毎年度⾏っています。認定理学療法⼠が在籍しています。
詳細はこちら臨床過程として理学療法を効率的・効果的に提供するためSPDCA サイクルに基づいて理学療法を実施しています。
- Survey(調査)
- 情報収集・理学療法評価に基づく分析を行います。
- Plan(計画)
- 理学療法評価に基づいた治療方針・計画を立案します。
- Do(実行)
- 計画に沿って理学療法を実施します。
- Check(評価)
- 理学療法の実施が計画に沿っているかどうか確認します。
- Act(改善)
- 計画に沿っていない部分の修正を行います。
職員教育(OJT の導⼊)
理学療法部門の人財育成 のひとつとして、S-OJT(Systematic-On the Job Training)を取り入れています。人財教育システム の卒後教育として、クラス1、クラス2をメイン対象に、クラス3修了者や役職者がSPDCAサイクルに基づいた理学療法の臨床推論を中心にマンツーマン指導を行っています。指導内容は、当科理学療法士が担当している患者様、利用者様に対し、SPDCAサイクルに基づいた理学療法の臨床推論を机上で確認、指導をしたり、治療方法や介助方法に悩んでいる時は、治療手技を指導したり、実際の治療場面に同行して指導することで、当科理学療法士とその対象者の安心を得られるように日々勉強しています。
就職を検討している方へ
さがみリハビリテーション病院 リハビリテーション科への就職をご検討頂きありがとうございます。当科では、教育体制(人財育成)に力を入れています。詳細は下記の「人財育成についてはこちら」をご参照下さい。出身校別一覧や卒業生からのコメントに、あなたの先輩がいるかもしれませんね。ご興味がありましたら、ぜひ一度見学にいらして下さい。(院内感染対策のため、院内見学がモニター画面にて紹介となる可能性があります。その際はご了承下さい。)臨床実習や国家試験の試練を乗り越えて、理想の理学療法士になれますように。
作業療法部⾨
その『作業』を表現し続けられるために
作業療法は、対象者の身体機能や精神機能、日常生活動作(作業活動)の改善および低下予防、仕事や趣味活動を通した社会参加の促進を図っています。作業療法士は、人の営み(生活行為)を医学的視点から課題抽出し、様々な作業活動を通して治療・訓練を行うことで、健康や幸福感を獲得していくことを支援します。
その⼈の⽣活はひとつひとつの『作業』(⽣活⾏為)の連続で成り⽴っており、さらには『⼈』との出会いや『環境』の活⽤によって、潜在的な可能性や「喜び」「楽しみ」といった感動の広がりを得ることができます。
当院での取り組み
治療スキル向上プロジェクト
⽣活⾏為向上マネジメント(MTDLP)
対象者やご家族、関連職種に対して、その人の生活課題に対する改善策や到達目標、それぞれの役割について作業療法士が具体的な提案をしています。生活行為向上マネジメントのツールを用いた症例報告会の実施や生活行為申し送り表の作成・提供を積極的に行っています。
【2021年度生活行為申し送り表送付実績:10件】
課題指向型アプローチ(CI療法)
麻痺している手を使用して難易度ごとに段階化された課題を実施することによって麻痺の回復を促す手法を実践しています。※適応には一定の基準があります。
【2021年度CI療法実践実績:9例】
詳細はこちら
上肢装具(スプリント)
脳血管疾患による手指の機能低下に対して安静用や訓練用スプリントの作成・適応を図ることで手首や手指の動きを改善するアプローチをしています。
電気刺激療法(低周波治療器IVES)
経皮的に電気刺激を入力することで神経や筋肉を興奮させて随意的な運動や筋力の増強を促す治療器を活用して訓練を進めています。※適応には一定の基準があります。
【2021年度電気刺激療法実践実績:13例】
【日本作業療法士協会生涯教育制度】
詳細はこちら⾔語聴覚療法部⾨
『話すこと』『⾷べること』を⽀援していきます
私たちは、患者様や地域で生活する方の生活を科学的な視点で分析し、より早期に社会資源の一員として活動できるための効果的な言語聴覚療法の提供を行います。
⼈財育成の⽅針
1. ⾔語聴覚療法の臨床と業務に関する整備
1)⾔語聴覚療法臨床の強化
- ⾔語聴覚療法臨床に関する学会・研修会の参加や、勉強会を通して臨床能⼒向上を⽬指します。
- 上位者からの臨床指導を通して個々の臨床能⼒向上を⽬指します。
2)アウトプットスキルの向上
- 業務や多職種連携などのグループワークを通してアウトプットスキル向上を⽬指します。
2. 退院⽀援とデータ管理に関する整備
1)退院⽀援能⼒向上
- 症例ミーティングで患者様の退院⽀援を促進します。
2)言語聴覚療法の介入における効果検証を行います
- 患者様の入院時と退院時の認知機能(FIM認知項目)と嚥下機能(嚥下グレード)を比較することにより、言語聴覚療法の介入における効果検証を行い、定期的に公表します(グラフは2021年上半期)。
ST室と備品について
ST室は全5ヶ所あります。また、検査道具や訓練備品は豊富に揃っています。
新たな取り組みについて
1. 嚥下内視鏡検査
2021年6月より、当院内科医との協働により入院患者を対象に嚥下内視鏡検査を開始しました。
1)嚥下内視鏡検査の目的
- 咽頭期の機能的異常の診断
- 器質的異常の評価
- 代償方法、リハ手技の効果確認
- 患者·家族·メディカルスタッフへの教育指導
嚥下内視鏡検査により、これまでは直接的な目視が困難であった咽頭·喉頭部の機能的·器質的異常の有無の確認ができるようになりました。その結果、摂食嚥下障害の評価精度と介入効果が向上しました。